■被害は20億円か/青森市浪岡りんごセンター火災
完成間近で火災にあった青森市りんごセンターの被害程度について、県が9月5日時点でまとめた資料で推計すると、実質被害は約20億円にのぼることがわかった。建物建築工事は進ちょく率95%、CA冷蔵庫設備は同70%でほぼ全焼したが、選果場の選果設備はまだ現場に納入されておらず、契約金額5億2000万円がそっくり被害をまぬがれた。被害金額は建物基礎部分など今後の調査で変わっていくと見られる。
県農林水産部が9月5日時点でまとめたもので、浪岡地区選出の古村一雄県議が一部を自身のブログで公開した。CA冷蔵庫設備は請負業者の工場で製作中で進ちょく率は90%だったが、実際のセンター現場に搬入しておらず、5億2000万円がそっくり被害をまぬがれた。しかし、建物の建築工事は2カ年で9億3700万円の契約が工事進ちょく率95%でほぼ全焼。屋根、外壁、鉄骨、内装のほとんどが影響を受けた。基礎、杭部分は被害不明としており、青森市は第3者機関に強度調査を依頼するとしている。
被害部分の金額を積み上げると、総額は約20億円に達する計算で、これに解体費用などを加えると金額はさらに膨らむと見られる。
この火災被害については、共産党の工藤祥三・前市議も関心を示し、20日のブログで@「外溝工事」の随意契約時の起案文書A火災発生時から再建に関する一連の計画書(財源の裏付けを含む)火災保険契約書B「1億4千万円」の専決処分の起案文書など5件を、農業政策課及び財政課に「行政文書情報開示請求を行った」とした。
市の資料によると、土地取得などを含むセンター全体の事業費32億円のうち、国・県が14億円を負担。その中身は強い農業づくり交付金(13億9500万円)。市は18億円を負担し、うち市債(合併特例債)が16億3900万円だった。
■25日付の主な掲載記事
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